F
進化は、未来の理想から登る
THEOREM 12 — 進化定理
定理 12 / handbook §Ⅷ
演習 EXERCISE
F(α,ρ,σ) = ∫[ −V + β·Share(α) + μ·Pres(ρ) + ω·Sym(σ,ρ) − C(α,ρ,σ) ] dt
進化勾配流(逆リャプノフ): dF/dt = ∇F·M·∇F ≥ 0 (F は決して下がらない)
進化は過去環境への適応に尽きるものではない。このモデルでは、進化を 高次の未来原点(理想)から「生きる能力」を選択していく登攀として読む。
利他性 α・臨場感生成力 ρ・象徴文化力 σ を最大化する方向に、適応度 F は 一方向に登る。
この読み方では 利他性=高抽象における進化そのものであり、利己的遺伝子仮説は 低抽象での近似として再分類される。
「魚は陸に上がりたいと思って上がった」── 未来駆動の登攀を、スライダーで動かしてみよう(直観メタファー)。
プリセット — 登攀の型
dF/dt ≥ 0(逆リャプノフ)F は登攀中ずっと下がらない
高抽象で分岐利己線が高抽象側で遅れる
山頂に到達集団が未来原点 LUB へ届く
— α・ρ・σ を上げると、集団が未来原点の山頂へ登り始める —
読み方:横軸は 抽象度(左=低抽象・過去適応 / 右=高抽象・未来原点)、縦軸は適応度 F。
橙の点群は勾配上昇 dz/dt = M·∇F で斜面を登る。このモデルでは高さは決して下がらない(逆リャプノフ dF/dt ≥ 0 の可視化)。
紫の破線「利己的遺伝子 / 過去適応のみ」は低抽象では完全 F とほぼ重なる(=正しい近似)が、抽象度が上がると分岐して手前で頭打ちになる。
これは「進化的に何が起こるか」を断定するものではなく、このモデルではこう読めるという詩的メタファーである。
F =0.00
dF/dt =0.00
山頂高さ =0.00
状態:—
集団パラメータ
操作
現象 A
利他駆動の登攀(α高)
プリセット「利他駆動」。集団が山頂へ一直線。このモデルでは 利他性は矛盾でなく進化そのものとして現れる。
現象 B
利己的停滞(α低・低抽象)
プリセット「利己的停滞」。利己線と完全に重なる。低抽象では 利己的遺伝子=正しい近似として再分類される。
現象 C
高抽象での分岐
プリセット「高抽象分岐」。完全 F と利己線が離れ、利己線は手前で頭打ち。近似が破れる点が見える。
現象 D
象徴文化の押し上げ(σ高)
プリセット「象徴文化」。高抽象側に新しい山が立つ。このモデルでは芸術・宗教・平和を 進化的装置として読む(定理11 接続)。
現象 E
臨場感が未来をリアル化(ρ高)
プリセット「臨場感」。未来原点がリアルになり登攀が安定する。「魚が陸に上がりたいと思った」の直観メタファー。
現象 F
コスト超過
プリセット「コスト超過」。維持コストが利益を上回り登攀が止まる(dF/dt→~0、ただし負にはならない)。低α低ρ低σは山頂になり得ない。